新しいデスノートを考える、の話
テレビで見て知ったんですが、『旦那デスノート』が書籍化したそうですね。
『旦那デスノート』とは、30代主婦を対象とした、旦那に対するストレスを解消する目的のサイト。
匿名ではあるもののド直球で「死ね!」って投稿されまくっています。
実際の投稿を自分の目で確認してみたんですが、本当に強い言葉のオンパレードでした。
あと「旦那が死ぬまでランキング」というものもあったんですが、これは何を基準としたランキングなんでしょうか((((;゚Д゚))))
夏頃にサイトが話題になっていたのは知っていますが、まさか書籍化するほど人気があるとは。
他人が書いた旦那の不平不満を読んで、共感するための本なんでしょうかね。
個人的には『旦那デスノート』って気持ち悪いサイトだなぁと思ったんですが、みなさんはどうでしょうか。
当時、テレビでは肯定的な意見で解説するコメンテーターもいたので、ぼくの感性は少数派意見なのかもしれませんね。
実際にツイッターでぼそっと呟いた時も「亭主元気で留守が良い」という言葉を教えてもらいました。
意味は「夫は家にお金を入れるだけで良く、常から家にいない方が妻にとって都合が良い」(weblio)とのこと。
日頃から「死ね」とか「殺す」とか、強い言葉で否定したり攻撃したりすることが好きでないので、こういうサイトに嫌悪感を抱いてしまいました……。
あとぼくは未婚者なので、好きで結婚したはずなのに死んでほしいって気持ちが芽生えるのも悲しくなりました。
ただ、
「本人に分かるように伝えているわけじゃないから良いじゃん!」
「旦那デスノートに書いたからって実際に殺すわけじゃないんだから良いじゃん!」
「これで日頃のストレスが解消されるんだったら良いじゃん!」
などの理由から世間に評価されているようなので(書籍化もするし)、やっぱり自分の考え方が凝り固まっているのかもしれません。
そこで気持ちを入れ替えて、考えてみました!
『旦那デスノート』が良いんだったら、ほかにもデスノートを作ってみたら良いんじゃないかなって思ったんですよ。
「特定の人に分かるように書いていないからOK」
「そこに書いたからといって、本当に実行したわけじゃないから問題なし」
「単なるストレス発散でしかないんだから責任は問われない」
この条件に合致するデスノート、意外と各方面で需要があるのではないでしょうか。
いくつか思いついたのでご紹介します。
その1:社畜デスノート
これは社長や役職者たちがつづるデスノートです。
例えば、
「うちの部下が喜んで毎日徹夜してくれた。病気になったが会社は訴えられなかった」
「新規プロジェクトを立ち上げたいが新入社員を雇うお金はない。代わりに既存の社員が死ぬまで働いてくれた」
……自分で書いていて気持ち悪いなと思いましたw
なぜ会社の偉い人向けにデスノートを作るのか(社畜が書き込むデスノートじゃないのか)。
もしも「もっと売上を伸ばしたいなぁ。それなのにみんな定時で帰りたいとか言いやがって」とイライラしている人がいるとして、発散する場所がなければ「おい、まだ仕事が残っているのに2時間しか残業しないとは何事だ!」と爆発させてしまうかもしれませんよね。
しかし『社畜デスノート』で発散することができれば、【当人には何も言わない】し、【実際に無茶な残業もさせない】し、【ストレスは解消される】はずですよね?
いま現在、ブラック企業で働いている人が不満を垂れ流すサイトを作るより、環境改善に繋がる可能性があります。
『社畜デスノート』が浸透していけば、暗黙の了解で残業を余儀なくされる会社が減って、いまよりも「ワークライフバランス」の整った会社が増えてくるかも!
その2:接客デスノート
よく店先で「お客様は神様だ!」って怒鳴る、迷惑な神様とかわいそうな店員……って構図の話、聞きますよね。
実際は些細な接客ミスや、自分のうっかりミスが原因であるはずなのに、つい怒鳴ってしまう。
そんなもやもやをデスノートで解消することで、気持ちを落ち着かせようという目的です。
「デリバリーピザを注文して1万円を出したら、あのクソ店員、釣り銭を用意していなかった。帰りに交通事故で死ね!」
「使おうと思っていたクーポンを、その店員は使えないって言ってきた。帰ったらそいつの家が全焼していたら良いのに」
【本当に実行するわけじゃない】し、【当人に当たり散らすわけじゃない】し、【それでストレスが解消する】んだったら、店先でガーガー騒がれるよりも良いのではないでしょうか。
……まあ、ぼくは読みたくないですけどね!!
あくまで『旦那デスノート』が許容されるんだったら、こういうものもアリではないか、と考えてみただけです。
『旦那デスノート』でどんなに不謹慎なことを書いても「まあまあ」って言われるんだったら、世の中に出回っている不謹慎・不快な発言もデスノートにしたためてしまえば、許してもらえるんだろうなぁと。
さらに重要なのは、そこに書いたことでストレスが解消され、実行はされないって点。
本当に『旦那デスノート』を活用することで相手への憎しみが多少、落ち着いてくれるんだったら、ほかの分野でも捌け口となるデスノートを用意することで、少なくとも外面は穏やかになるんじゃないでしょうか。
だからこそ、実際は社員も役職者も不満は溜まっているだろうけど、あえて偉い人向けのデスノートを作ってみたりしました。
だって、社畜が「デスノートに愚痴を書いたし、あと3時間、残業頑張るかぁ」ってなる世の中、嫌じゃないですかw
一番良いのは、やっぱり他人に強い言葉で責めるような書き込みをしなくても良い世の中になることだと思いますけどね。心穏やかに生きていたいものです。
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